私がご入居者と同じ立場であったとしたら、どんな風に声をかけてもらいたいか、どう接したら少しでも明るく元気になれるか、ということを常に考えています。ご入居者の今の時間に関われていること、心に寄り添えることに感謝しながら、ご入居者との関わりの一瞬一瞬を大切に過ごしています。

「ご入居者にご自分らしい生活を送っていただきたい」との思いを持って、接しています。ご入居者の思いを、言葉にされないところまで汲み取れるように、行動や表情などの小さな気付きを大切にしています。また、ご入居者はもちろん、ご家族にも信頼してもらえるように、いつも笑顔で話しやすい雰囲気でいるように気をつけています。

一般的な飲食店と異なり、ご入居者の健康や暮らしに直接関わっていることを念頭に置いています。また、人生の大先輩であるご入居者に、尊敬の念を持って仕事に取り組んでいます。健康状態の改善や維持に貢献することはもちろんですが、食事がご入居者の暮らしに花を添える存在でありたいと願っています。

他職種のスタッフと連携を取って、ご入居者の食欲や栄養状態を確認しながら、日々の料理をお出ししています。月に2回は京都の食材を使った「京料理」をお出ししていますが、栄養バランスと食材の両立に苦心して作った料理を、ご入居者に「おいしかった」と言っていただけると、大きなやりがいを感じます。

ヒルデモアには「私たちは、『家』を提供します。」という、社員行動宣言があります。ここはスタッフが働く「職場」ではなく、ご入居者の生活の場です。そこに、私たちはお邪魔していることを忘れないように、心がけています。ご入居者が「家」で快適に過ごせるように、環境を整え、必要とされる支援をすることが、私たちの役割です。

協力医療機関と連携して、ご入居者が安心して生活を送れるようにサポートをしています。ご入居者がこれまで送ってこられた人生、生活習慣の経緯などを深く理解することで、健康状態の把握や異常の早期発見につながります。私の存在が安心感につながるように、こまめにコミュニケーションを取ることを心がけています。

年齢を重ねると、思うように身体が動かなくなるのは自然なこと。それに逆らって、つらい運動を課しても、必ずしもその方が望む生活を送れるとは限りません。機能を改善することに目が向きがちですが、ご入居者が豊かな生活を送るために必要なことは何か、そこに重きを置いたリハビリをご提案したいと思っています。